「監視の理論」・・・「一望監視」

権力・支配者は支配対象を「一望監視」出来る手段を手に入れたいと望んでいる。

「一望監視」とは、刑務所の建築様式のことだ。

「一望監視」構造は中央に監視塔があり、その周りに監視対象の収監者達の

個室がぐるりと囲んでいる。個室は天井が無い。看守からは収監者たちが個室で何をしているか一望のもとに丸見えである。

一方、収監者からは、監視塔の庇が邪魔をして看守の姿は見えない。

更に、収監者たちの個室は一つ一つが仕切られていてお互いの様子を知ることもできないし、コミュニケーションをとることもできない。

つまり、看守は一方的に収監者を監視でき、収監者は孤立し、看守が実際に居るかどうかも分からない。

実際には居なくても、監視されていることを想定して自分の行動に注意する。

つまり、看守の視点を自分の中に取り込んで行動するようになる。

ここにおいて、監視は自動化する。

看守が実際に監視していなくとも、「一望監視」システムにより、

監視の目的が達成される。

これをもって、フランスのフーコーが、

軍隊、学校、工場、病院で兵士、生徒、労働者、患者は夫々自分自身を監視するよう教育され、権力の望む個人が生産される。と指摘した。

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「スノーデン、監視社会の恐怖を語る」より